1987年、私は中国河南中医学院鍼灸系大学院の進修生として、現地の大学院生とともに勉強する機会を持ちました。
日本では鍼灸治療と言えば、腰痛、肩こり、五十肩、神経痛等が知られておりますが、私を指導していただいた教授、邵経明老師は中国屈指の『喘息』治療の名人でした。
十分中国語が理解できない私を、筆談を交え一穴一穴丁寧にご指導いただきました。私が、後にも先にも唯一の外国からの生徒でした。
一年後には一人で中国人の患者さんを診察できるまでの技術を与えていただきました。
今や邵経明老師の『喘息』治療は、中国の教科書に『「哮喘」三穴五鍼法』として載っています。
(※写真は2011年邵経明老師100歳、中国のご自宅にて)
2012年京都大学や明治国際医療大学等の共同研究で「慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の主訴である労作時呼吸困難に対して、鍼治療が有効であることを世界で初めて実証しました。」との記事が京都大学のホームページに載っていました。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の労作時の息切れに鍼治療が有効
この研究に携わっておられた明治国際医療大学の鈴木雅雄先生は、現在福島県立医科大学会津医療センター教授としてご活躍されておられます。